パンデミックの状況
■過去のパンデミック人から人へ感染する新型インフルエンザの世界的流行は10年から40年程度の周期で起こるとされていますが、 次の新型インフルエンザがいつ出現するのか、予測することはできません。 この数十年間は発生していないのも気がかりな点です。
世界的に流行した過去のインフルエンザ
大正7年(1918年):スペインインフルエンザ
→世界では約4千万人、日本では約39万人が死亡
昭和32年(1957年):アジアインフルエンザ
昭和43年(1968年):香港インフルエンザ
昭和52年(1977年):ソ連インフルエンザ
※過去の例を見ると、流行の季節は冬とは限りません。
さらに、現在地球規模で発生している高病原性鳥インフルエンザのウイルスが、 新型インフルエンザウイルスに変異することが懸念されています。
これらの理由から、新型インフルエンザの世界的流行の可能性が示唆されています。
(IDSC 2005/11/8)掲載より
■パンデミックの現状
WHOに報告されたヒトの高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)感染確定症例数は、
患者数380名、うち死亡者240名(2008年4月15日現在)となっています。
原文:高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)感染確定症例数
公式発表にもとづく世界での発生状況は以下のとおり(2008.3.17)。
中国:患者30名、うち死亡者20名
ラオス:患者2名、うち死亡者2名
ベトナム:患者105名、うち死亡者51名
カンボジア:患者7名、うち死亡者7名
タイ:患者25名、うち死亡者17名
インドネシア:患者129名、うち死亡者105名
ミャンマー:患者1名、うち死亡者0名
パキスタン:患者1名、うち死亡者1名
アゼルバイジャン:患者8名、うち死亡者5名
イラク:患者3名、うち死亡者2名
ジブチ:患者1名、うち死亡者0名
ナイジェリア:患者1名、うち死亡者1名
エジプト:患者47名、うち死亡者20名
トルコ:患者12名、うち死亡者4名
イギリス:患者4名、うち死亡者0名
出展:感染症情報センター「鳥インフルエンザの公式発表にもとづく分布」
このように、鳥インフルエンザは(鳥−鳥)間の発生だけでなく、(鳥−人)間でも感染が確認されています。 これは、人間に感染しやすいようにウィルスが変化しており、さらに人に感染しやすいウィルスに変異をする可能性があります。
警戒フェーズ3から4への移行が間近に迫ってきています。早めの準備・対策が必要です。
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